イランのリーダーが国連制裁中の核責任者を再任
Tokyoイラン大統領は、同国の核機関の長にモハンマド・エスラミ氏を再任しました。この決定は特に注目されており、なぜならエスラミ氏は国連の制裁下にあるため、西側諸国の間で懸念が広がっています。
2021年にエスラミはエブラヒム・ライシ大統領によりイランの原子力部門の責任者に任命されました。その前は、ハッサン・ロウハニ前大統領の下で交通・都市開発大臣を務めていました。エスラミはまた、イランの軍事産業でも経験を積んでおり、最近では研究・工業担当の国防副大臣を務めていました。
重要なポイント:
- 2021年にエブラーヒーム・ライースィー大統領によって任命
- 以前は交通・都市開発大臣を務めていた
- 軍需産業と研究の経験がある
- アメリカの大学で土木工学の学位を取得している
エスラミ氏はデトロイトのミシガン大学とオハイオ州のトレド大学で工学の学位を取得しています。彼の再任が議論を呼んでいます。アメリカ、フランス、イギリス、ドイツは、イランが2015年の核合意を破り、核プログラムを大きく進展させていると非難しています。また、イランが国際原子力機関(IAEA)との協力をしていないとも主張しています。
イランは、アメリカとその同盟国が解除すべきであった経済制裁を未だに撤廃していないと述べています。イランの言い分によれば、彼らの核プログラムは、電力の生成やがん治療用のラジオアイソトープの製造など、あくまで平和的な目的を持つものだとしています。また、IAEAが常に彼らの活動を監視しているとも主張しています。
イランは、2011年にロシアの協力で運転を開始したブシェールの1,000メガワット原子炉を支えるために、2つの新しい原子力発電所を建設しています。長期的には、20,000メガワットの原子力発電容量の達成を目指しています。最近、イランでは停電が多発しているため、安定したエネルギー供給が以前にも増して重要となっています。
エスラミの再任命は、国際的な圧力にもかかわらずイランが核開発を継続する意図を示しています。彼の軍事的な背景から、イランはより強硬なアプローチを取る可能性がうかがえます。彼がアメリカで教育を受けたことは、イランがしばしば対立する国からでもその専門知識を重視していることを示しています。
イランと西側諸国との関係はこの動きによりさらに悪化する可能性があります。その結果、2015年の核合意、つまり包括的共同作業計画(JCPOA)の将来に対する懸念が高まっています。強力な外交努力がなければ、合意は停滞したままとなり、中東における緊張が増すでしょう。この任命がイランの核活動や他国との関係にどのような影響を及ぼすか、世界が注目しています。
イスラミ氏の再任は、イランが核計画に本気であることを示しています。他国がどのように反応するかが、次の展開を決める上で重要です。
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